横浜市脱温暖化事業

モデル住宅の設計について

140930

横浜市住宅供給公社がコンペによる設計者選定により建設した、「MINA GARDEN十日市場」11戸の木造住宅の内、Cエリア3戸を担当した。

飯田義彦建築工房が担当した、マスタープランの「みんなの庭」を取り囲むように暮らすことや豊かな地形をそのまま生かすため、多角形敷地を緑あふれる家にすることを念頭に置き、基本的な方針を次の四つとした。

  1. シンプルな構造では、不整形な敷地に対応しやすい平面として4間、7.2mの真四角の平面とし、4隅に長さ1間、の耐震壁を設け、シンプルで偏りのない構造とした。耐震壁はこれだけで、中央の吹き抜け廻りの4本の大黒柱以外の壁は原則構造的にフリーとなる。
  2. 風と光の通り道では、建物中央に1間四方の光と風の通り道をつくり、季節に応じた冷気や暖気の流れをつくり、省エネルギーで快適な温熱環境を創る。トップライト、サンルーム、建物の4面の内3面は約2間の開口部を設け、2階には3面にバルコニーを設け、「みんなの庭」を取り囲む。
  3. フレキシブルな空間では、各居室は可動間仕切りを基本とし、春夏秋冬の日本の季節、家族の成長に伴う使い方の変化、暮らしの変化などに対応しやすいものとした。1階は浴室、トイレ等の水廻りを集約し、将来リビングを高齢者の寝室として使うことも可能である。
  4. 緑の活用では、日照調整や気温上昇の抑制、視線の遮断や小鳥の住処など色々な機能を持ち、日本の素晴らしい四季を感じられる緑の活用を図った。

 

「シンプルな構造で風と光たち(地球)と仲良く付き合い、フレキシブルなお家は緑(地球)に守られる」。これらが地球の脱温暖化につながると考える。

 

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外 観